薬剤師から見た名医、ヤブ医者の見分け方

こんにちは。薬剤師の住吉 忍です。

今日は「薬剤師から見た名医、ヤブ医者の見分け方」をまとめさせて頂きました。

お薬の処方の仕方からみた意見になりますが、参考にしていただけましたら幸いです。

薬剤師は医師が処方する薬を目にしますが、その中で、自分や家族が病気になった時は、このドクターにお世話になりたい!と、思える処方には、大きく3つのポイントがあります。

①薬が多すぎない

②薬を漫然と続けない

③患者さんのお話を聞かない

一つずつ、解説させて頂きますね。

①薬が多すぎない
実は、薬剤師は、1番薬を服用しない職業だとも言われています。

ドクターから処方を受けても、服用しない選択をする薬剤師がとても多いと言うことです。

これは、やはり薬効を理解しているからできることではありますが、「必要じゃない」と薬剤師が判断できる薬が多数処方されていると言うことです。

これは、有名な話ですが、9割の風邪には、抗生物質は効きません。

ですが、「念のため、出しておきますね。」と言うことで予防的に抗生物質が処方されることが、未だにあります。

こちらは、抗生物質が必要な1割の風邪に対して、抗生物質を処方しなかったことで、症状が悪化してしまうリスクがあります。

また、ウィルス性の風邪であっても、その後に細菌感染を併発する場合もあり、抗生物質が必要になる場合もあります。

一方で、9割に対しては、抗生物質が体の常在菌を殺してしまい、お腹がゆるくなる、便秘になるなどの副作用を引き起こし、風邪への抵抗力を下げることに繋がります。

つまり、9割の風邪には、治癒までの日数を伸ばしてしまう可能性が高くなります。

そして、むやみに抗生物質を使うことで、耐性菌を生みやすい環境になります。

検査をしっかり行うことはもちろん、抗生物質の使い方に対して、必要の有無を考慮してくださる先生は、ぜひお世話になりたいと思います。

また、NSAIDと言われる解熱鎮痛剤は胃腸障害が有名で、胃の粘膜を保護するお薬を併用して出されることがありますが、こちらは効果が認められていません。

このように、不要だけれど「念のため」と言う言葉で出される処方にも、副作用はあります。

薬の副作用を防ぐためにも、不要なお薬を服用しないことは大切です。

薬だけに頼らず、患者さまの治る力を引き出すために、

・風邪であれば、薬を使って、症状を緩和させて動くのではなく、しっかり休むことを伝えてくれる

・頭痛や、生理痛などで解熱鎮痛剤を使い続けている方には、痛みを起こしにくくなる生活習慣を伝えてくれる

・高血圧であれば、すぐに降圧剤で下げるのではなく、まずは、食事指導、減量などで血圧を下げる方法を教えてくれる

このような対応をしてくださる先生は、患者さまからの信頼も厚く、名医の先生だと感じます。

②薬を漫然と継続しない

こちらはも①と同様に、不要な薬を出さないことにつながるのですが、一度出した処方の必要の有無を検討することなく、漫然と処方されているケースがあります。

もちろん、長期の服薬を続けることで、コントロールをしていく疾患も多いのですが、1度出したものは、当たり前に継続するものとして、処方され続けるケースがあります。

血圧の薬などもそうですが、患者さん、本人の生活週間の改善や体重の変化などで、服用が不要になっているケースも多くあります。

その変化に応じて、薬の処方量の調整や、中止を行なうのは、当然と言えば当然ですが、実は、患者さんが勝手に調整をしていることもあり、判断が難しくなる原因にもなっています。

③病気だけでなく、患者さんを診てくださる先生

こちらは、②の最後にお伝えしたことに繋がるのですが、「服薬の状況を薬剤師には、話すけれども、先生には伝えていない。。」とお話される患者さんは、実は多くいらっしゃいます。

服薬の状況は、診療にとって、とても大切な情報なので伝えるようにお話すると、

「先生に怒られるから言えない」

「せっかく出してくれてる先生の顔を潰す」

といった声が聞かれます。

このような患者さんの家には、服用されなかった薬が山積みになっています。

もちろん、患者さん側にも非があるケースになりますが、患者さんの疾患だけでなく、患者さん本人と対峙する先生であれば、患者さんも服薬ができない事実を先生にお話できるはずです。

正しい服薬ができない中での診療は、うまくいかないことが多いです。

その一方で、患者さん一人一人の服薬状況や、背景、薬への考えなどを考慮して、日々の診療をこなすには、沢山の患者さんを診る先生には、難しいと思います。

その為、クリニックのスタッフに患者様の背景のケアを指導させ、薬局の薬剤師からの情報も受け取って下さり、診療に活かして、患者様を回復に導く先生を、薬剤師としては、名医だと感じます。

それを患者さんが判断するには、先生を囲むスタッフや関係者に、安心して相談しやすいことを目安にしてみてくださいね。

若輩者の私が書く内容としましては、お叱りも多いかと思いますが、参考にして頂けましたら、幸いです。

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この記事の著者

住吉忍

住吉忍薬剤師 国際中医師

株式会社ウィメンズ漢方 代表取締役

実家が相談薬局を営んでいるため、漢方薬に囲まれて育つ。調剤薬局勤務、漢方薬局勤務を経て、現在は不妊治療を専門に活動しています。

4軒の不妊治療専門クリニックにおいて漢方外来の服薬指導も担当。不妊治療に取り組む患者さまの「妊娠しやすい身体作り」をサポートしています。

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