“10か条”で検索してみてください

SNSで『がん研が作った がんが分かる本』の存在を最近知りました。冊子版はすでに絶版になっていますが、電子書籍版が無料で公開されています。

http://lohasmedical.jp/e-books/book_120625_gan-wakaru/#target/page_no=1

また、内容を刷新した第2版を出版するためのクラウドファンディングも行っています。

https://readyfor.jp/projects/reprinting-gangawakaruhon

私も微力ながら、このコラムの数回分の報酬を支援させていただきました。目標金額に届くことを願っております。

私は電子書籍に慣れていないので、Amazon経由で古本を入手しました。患者さんが知りたいことを漏れなく編集している良書だと思いますが、中でも目を引いたのが「がん情報探しの10か条」でした。10か条は国立がんセンター がん対策情報センターが2008年に打ち出したもので、下記のサイトに掲載されています。

http://ganjoho.jp/public/qa_links/card/10.html

(1)情報は”力”。最大限活用しましょう。あなたの療養を左右し、いのち、生活の質、費用などに違いも。

(2)あなたにとって、いま必要な情報は何か、考えてみましょう。考えてメモに書き出してみましょう。

(3)あなたの情報を一番多く持つのは主治医です。質問とメモを用意し、何度かに分けて相談してみましょう。

(4)「セカンドオピニオン」も参考に。別の医師の意見から、今の治療に納得することもあります。

(5)医師以外の医療スタッフにも相談を。看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師・・・など、皆、その道のプロです。

(6)あなたを助ける相談窓口があります。がん拠点病院の相談支援センターや、患者会にも相談を。

(7)インターネットを上手に利用しましょう。ただし、間違った情報もあり安易な過信は危険です。

(8)情報源を確認しましょう。情報の正しさを、信頼できる情報源かどうかで判断。商品の売り込みでないかありませんか?

(9)健康食品や代替医療に飛びつかないで。がんへの効果が証明されたものはほぼ皆無。有害なものもあります。

(10)動く前に周囲の意見を聞きましょう。得られた情報について、主治医や家族、患者仲間に聞いてから行動を。

 

先日、日本は欧州よりもヘルスリテラシーが低いというニュースがでました。

http://mainichi.jp/select/news/20141118k0000e040192000c.html

『がん研が作った がんが分かる本』では、10か条について「医療従事者の引き出しを開ける」という見出しで紹介されていますが、ヘルスリテラシーの低さは、医療従事者とのやりとりの少なさが影響しているのかもしれませんね。また、日本では、インターネットに公開されている医療情報の多くが不適切な内容であるという指摘もあります。

 

ぜひ、「医療 10か条」などをググってみてください。今回ご紹介した「がん情報探しの10か条」はもちろんのこと、数多くの“10か条”がヒットします。紹介されている10か条を参考にしながら、患者さんが知りたいことをサポートしてあげることも、満足度や治療参加を促すために大切になりそうです。

 

この記事の著者

川越満

川越満

1970年、神奈川県横浜市生まれ。

1994年米国大学日本校を卒業後、製薬企業向けのコンサルティングを主業務とするユート・ブレーンに所属。

コンサルタントとジャーナリストの両面を兼ね備える「コンサナリスト」(商標登録済)として、講演活動、書籍の出版プロデュースなどで活躍中。

医療・医薬品業界のオピニオンリーダーとして、朝日新聞夕刊の『凄腕つとめにん』、マイナビ2010『MR特集』、女性誌『anan』など数多くの取材を受けている。

現在は「業界入門書の制作」と「医師とMRの相互理解促進」を使命として、役立つコンテンツを生み出しつづけている。著作は30冊以上。肩書の「コンサナリスト」とライフワークの「セルフ・ブランディング」を10年前の2004年に商標登録している。

URL:https://consunalist.jp/

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